ロマンチックモード

かろやかに美しく

映画『バンクーバーの朝日』を観て

今日は2015年の正月。毎年元旦の特番はお笑い番組ばかりで、どのチャンネルも似たり寄ったりで飽き飽きしてくる。
それなら、1日なのだから映画を観に行こうと思い立ち、お昼から『バンクーバーの朝日』を観に映画館へ行ってきた。
正午上映開始ということもまあり、また元旦は衣服をはじめ、各店舗でセールやバーゲンをしているからか、観客は点在するぐらいだった。
さて、いよいよ肝心の映画の内容について触れていく。
舞台は太平洋戦争前のカナダにあるバンクーバー。戦前に新天地を夢見て、遠く離れたカナダへ移住した日本人たちが、現地のカナダ人たちから偏見と差別を受けながらも、安い賃金で肉体労働に従事し、必死で生活基盤を作り、家族や日本人街を発展させてきた。
そんな決して恵まれた環境下ではない中、彼ら日本人たちの希望が、野球チーム「バンクーバー朝日朝日軍)」であった。
朝日軍はカナダ人の野球チームに混じり、その体格差から苦戦を強いられるが、反対にその小さな体格を活かした戦術を編み出し、徐々に試合成績を伸ばしていく。
その朝日軍のひたむきな姿勢は、他の日本人たちだけではなく、カナダ人たちにも大きな影響を与える。
この映画を観て私が思ったことは、この映画の日本人たちだけでなく、異国の地で生活する外国人を応援したいという気持ちにもなったし、たとえ人種が違っても、スポーツを通じて正々堂々と闘うことで交流になり、共生することができるのだと思った。
同じ「たたかう」でも、戦争による「戦い」ではなく、スポーツによる「闘い」が私たち人間にふさわしいものなのだ。